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他所へ投稿した雑文

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◆ クローン ◆
(2001/?/?)

最近、また入院した。

これまでに3度手術を受け、
そのたびに僕のクローンから臓器提供を受けている。

便利な世の中になったものだ。

しかし、おかしい。
手術を受ける度に体の不調が大きくなっているのは気のせいか?

思い切って主治医に相談してみた。

「あなたのクローンは無事、元気になりましたよ。」

僕は耳を疑った。

主治医は最後に言った。

事務的に。

「転院の準備は整っています。」


※フィクションです。


◆ 今時の王子様 ◆
(2001/?/?)

「駅の階段にて靴の片方を落とされた方、連絡ください」

シンデレラみたいな話に早速アポを取る女性が一人。

待ち合わせ場所に現れた”王子様”は、簡単な自己紹介の後、こう言った。

「も、もう片方も、譲ってもらえませんか?」


※フィクションです。


◆ とりとめのない読書 ◆
(2000/5/19)

ふと本屋である本を手にとってみた。

セシル・バーモンド著:「Number9」、飛鳥新社
著者が構造設計家だと知って興味をもつ。
裏表紙には、”磯崎新氏の「ダイムラーベンツ・ポツダム広場計画」に関わった”とある。
シグマコードを中心に織り成す”数の構造”と図形的な遊びが印象的である。

学生時代、ゴシック建築の”高さ”への探求と構造的必然性に興味を持ったまま
そのままになっていたのを思い出し、押入れの奥から、一冊の本を引っ張り出す。
ロバート・マーク著:「ゴシック建築の構造」、鹿島出版会
著者は、工学での数値解析に頻繁に適用される「有限要素法(FEM)」と呼ばれる手法の原型を作った人物で
彼のファミリーネームに由来する名前の解析アプリケーションが実在する。

ついでにもう一冊。
プロポーション(比率)といえば、黄金比、白銀比等が有名だが
音階においても重要な要因なのだそうだ。
アニタ・T・サリヴァン著:「ピアノと平均律の謎」、白揚社
かの有名な、ピュタゴラスは
2音の奏でるハーモニーについて
一番美しいのは振動数比が1:2の整数比(オクターヴ)
その次に美しいのは、整数比2:3(5度音程。ハ長調のC−G)
その次は整数比3:4(4度音程。ハ長調のC−F)であるとし
それを基に音階を定義した。

いわゆるピュタゴラス音階といわれるもので
現在調律に用いられている平均律とは音階が異なる。
平均律とは、調の異なる曲でも演奏できるよう音階を平均的に配置したもので
オクターヴ以外の音程の振動比はきれいな整数比とはならない。
そこのあたりに調律の難しさがあるようだ。


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