志田窯の現況
■ 志田窯は九州のどこに位置するのか
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塩田町の位置図(塩田町市勢要覧より) |
■江戸時代の窯場の場所はどこか
*塩田町の陶芸作家青木克己氏が作成された江戸時代後期の志田窯位置図です。
■志田窯の現況は
志田窯は佐賀県藤津郡塩田町所在の窯場で、有田からは車で15分程度の距離にある。かっては有田の大外山に位置する傍系の窯場であった。志田窯は鍋島本藩領の東山と鍋島蓮山池支藩領の西山とで構成されている。本藩領が含まれるので大外山という表現は適切でないかもしれない。 |
ここで志田窯の位置関係を確認しておこう。塩田町への旅程は温泉街で知られる武雄市からが最も利便性が高い。交通機関と宿泊の利便性からも、武雄か有田となるであろう。 窯場探訪には、青木克巳氏の作成した志田窯の窯跡図を上に掲載させていただいた。現在の志田陶磁器株式会社の周辺に位置していると理解することがわかりやすい。余談だが、志田の文化復興の波はこの志田陶磁器株式会社の社長である小田勝良氏の活動によるところが大きい。 |
志田窯の全貌は全てが明らかになってはいない。今後発掘調査等によりさらに解明されることであろう。
しかし、江戸後期,幕末の主力窯跡である西山6号窯は土取りによりほとんど破壊された状態となり全貌が解明されることは残念ながらできないであろう。九州陶磁文化館の1991年の発掘調査も「江戸後期の志田西山の最盛期の窯場が土取りで破壊が著しく、志田西山の変遷を知る手がかりが消滅する恐れが生じたため、」に行われたとのことである。 |